豹頭王の苦悩 (ハヤカワ文庫 JA ク 1-122 グイン・サーガ 122)栗本薫 ¥ 567 通常24時間以内に発送 ★★★ |
豹頭王の苦悩 (ハヤカワ文... | |
| 最後の話の幕引きが、いろいろ想像を掻き立てます。 これまでの鬱屈したエネルギーを開放して展開ががらりと変わるのかどうか、 期待しています。グインは、解決すべき問題をたくさん抱えています。その中の一つがシルヴィアですが、グッと解決(悲劇的解決?)に近づいたんでしょうか? 豹頭王の3人の花嫁のあと二人はどうなるんだろう。「七人の魔道師」によれば、グインはカリンクトゥムにも行くそうだし、まだまだやることはあるはずだが、こんなスロー・ペースで大丈夫か??グインサーガは中学からずっと読んでいます。ので、なんだかこういうレビューに書くことも思いつかないほど習慣化しています。 その中で、読みやすい巻もあり、今回みたいに読むのに苦しい巻もあり、まるで人生のようです。今回、ハゾスが大活躍??です。「グインを傷つけてなるものかっ」という一心で何でもしてしまおう、でも、きっとグインの子だからできなかった、やさしいハゾスが大好きです。 でも、グイン、やっと決心したのか・・・、とおもいつつ、シルヴィアはハゾスじゃないですが、自業自得とおもいつつ、やっぱりちゃんと育ててもらわなかった、という所には同情します。... | ||
螺鈿迷宮海堂尊 ¥ 1,680 通常24時間以内に発送 ★★★★ |
螺鈿迷宮 | |
| 一応、全部の作品がどこかでつながっていることがわかっているので、出た順にタイムリーに読んでいるが、「ナイチンゲール」で登場した「ハウンドドック」のコンビは、この「でんでんむし」のために来たんじゃないの?と思っていたので、少々肩透かしを食った気分。「ナイチンゲール」ではあまり必要なキャラではなかったし、どこかで活躍させなきゃね。その後も出てこないけど、東京へ帰っちゃったのかな(笑)。 お話の構成も、いま一つ。姫宮さんを誇張して書きすぎな気がする。一応お医者さんなんだからさ。さっさと「でんでんむし」をなくしてしまったのも、どうかと思う。一読で十分な気もするが、どこに続くかわからないので、一応手元に置いておく。 それにしても、どなたかも書いておられたが、勤務医って暇なのか? 「ナイチンゲール‥‥」で少々がっかりして、「ジェネラル‥‥」で持ち直して、この「螺鈿‥‥」で「チーム・バチスタ‥‥」に並びました。 面白かったですよ、海堂先生は現役の医師ですから医療問題も現代の医療矛盾も実感のある内容になって、そこに「AI=死亡時画像診断」の普及の提唱も盛り込まれてエンターテイメントなミステリ... | ||
東京島桐野夏生 ¥ 1,470 通常24時間以内に発送 ★★★ |
東京島 | |
| 桐野さんの新作とのことですぐ購入し読みたかったところを(忙しい時期だったので)とりあえず図書館に予約、3ヶ月待ちでやっと手にしました。 期待に胸を膨らませ本を開きましたが、読み進められない・・・うう辛い。 私にとっては苦痛のほか何物もない作品でした。 図書館への返却期限が近づき何とか最後まで読み切りましたが、時間の無駄をしてしまった感だけ残りました。 購入しなくてよかった。 こういう作品が好きな方もいらっしゃると思いますので、あくまで私の感想です。桐野の得意とする、いやらしい人物洞察が大好きな人には面白いのかもしれない。 むき出しにされる、人間の穢さ、というところなんでしょうが、下品すぎる。 漂流ものとしては、十五少年漂流記 (新潮文庫)のパロディーの蝿の王 (新潮文庫)に近い狙いなのかもしれないけれど、俗悪すぎて足下にも及ばず。 どうせ漂流を読むなら、 十五少年漂流記、蠅の王、漂流教室 1 (1) (ビッグコミックススペシャル)、さらに絵画だけれどストーリーもついている、ヘンリーダーガーのヘンリー・ダーガー 非現実の王国でを読むべし! 桐野氏の久々の新刊ということで、かなり、ものす... | ||
文庫版 姑獲鳥の夏 (講談社文庫)京極夏彦 ¥ 840 通常24時間以内に発送 ★★★★ |
文庫版 姑獲鳥の夏 (講談... | |
| タイトル通り、本格ものを期待して読んではだめです。本格ものを期待して読みすすめ、終盤のネタばらしの時に「頼むよ関口イィイイッッ!!」と心の中で叫んだ人は自分だけではないと思います(笑)。 ただこの独特の雰囲気、予想外の展開、物語を終盤に収束させる筆者のうまさはハマれば癖になります。最初は騙されたと思ってた自分も今では立派な京極作品のファンです。京極夏彦は有名だけどなんか分厚いし難しそうだし…とか思ってる人も一度読んでみてほしいです。これならほかの作品よりは(比較的)薄めですし、ハマれば次からは厚さなんて気になりません。 密室から失踪した青年医師。 その妻は妊娠20ヶ月の妊婦。 その産院で生まれた赤ん坊が3人行方不明。 文士関口と探偵榎木津が家族から依頼をうけ捜査をはじめるが事件は迷走し、陰陽師京極堂に助力をあおぐこととなるが。 さらさら筋を追っていくことができる読みやすい文章で、面白かったです。 最初においてある伏線が最後に収束していく過程を楽しみました。 “ヤンデレ”多すぎ(笑) すっきりしたとも後味が悪いとも云えない独特の読後感でした。 姑獲鳥の夏よりス... | ||
魍魎の匣―文庫版 (講談社文庫)京極夏彦 ¥ 1,090 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
魍魎の匣―文庫版 (講談社... | |
| 女子中学生が深夜の駅で線路に突き落とされ、重症を負う。 そばには、泣きじゃくる同級生がいた。 偶然とおりかかった刑事木場は、同級生の身柄の保護を頼まれ、 一連の事件に巻き込まれていく。 別の場所で起こったバラバラ殺人事件。 箱を持ったお払い師 奇妙な正方形の研究所 登場人物も事件の舞台も不思議な雰囲気をもち、 小説の中に時折挟み込まれる作中人物が書いたとされる小説が 不気味さに拍車をかけていきます。 物語の後に行くにつれ、 最初に投げかけられていた言葉や出来事が伏線だったのがわかり、 とても面白く読みました。 厚い本のうえ、登場人物も多数なのですが、混乱する事も無くすんなりと読めます。本作のみでも十分に楽しめますが、前作を読んだほうが、関係者のつながりがより深くわかって、お勧めです。 ここでもやはり飛ばし読みは厳禁です。話についていけなくなります。しかし、きちんと読んだ人には優しいです。 猟奇性の強い作品なので、バラバラなどに抵抗のある人にはお勧めできないかもしれないですが、物語としては秀逸で大変読み応えがある内容なので、興味のある人は是非♪2作目にして、やっと表紙やタイトル... | ||
妖怪馬鹿 完全復刻 (新潮文庫 き 31-1)京極夏彦 ¥ 660 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
妖怪馬鹿 完全復刻 (新潮... | |
| 京極氏の描いたパロディ漫画の数々を見るだけでも楽しいですし、妖怪馬鹿たちの気ままな座談会に引き込まれて行く事間違い無しです。京極ファンなら、必ず入手すべし。 | ||
無痛久坂部羊 ¥ 1,890 通常3〜5週間以内に発送 ★★★★ |
無痛 | |
| 今までの作品が、老人医療問題をテーマにした重厚な作品だったのに対して、痛みを感じない殺人鬼というサイコキラーを作り出したモダンホラーとして、十分楽しめました。「無痛症」は現実に存在しますが、まったく関係ありません。それよりも、「他人の痛みを理解しない」人間は多数おり、自分の興味や欲望のために、平気で人を傷つけ、殺します。なんの罪悪感もなく淡々と、ひとを切り刻む犯人に恐怖を覚えました。ただストーカー男が犯人に切り刻まれるシーンは、胸がすっとします。貴志祐介の「黒い家」などが好きな方にオススメです。 一家四人残虐殺人事件を背景に、色々な人間模様が交差しながら目まぐるしく展開していきます。 マンガのような血みどろな内容ですが、活字によって想像力が描き立てられてよりグロテスクで緊張感があって一気に読みました。久坂部先生の作品は、「廃用身」、「破裂」に続いて3作目です。 「廃用身」はテーマが重すぎたけど、それなりに考えさせられた。「破裂」は著者の言いたいことも伝わってくる上に、ストーリー性もあってバランスが取れていておもしろかった。 しかし、この「無痛」は、描写がグロテスクだが、中身がな... | ||
残照 (ハルキ文庫)今野敏 ¥ 672 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
残照 (ハルキ文庫) | |
| ベイエリア分署シリーズは何冊が読んでますが、この作品は好きな作品の一つです。 今回は交通機動隊の速水が大活躍してます。 そして彼の魅力も全開です。 暴走族や走り屋とも「フェア」にやって彼らに負けを認めさせる、そんな速水が 若者達の伝説にまでなっている走り屋の風見とのカーチェイスシーン。 正に命を懸けた真剣勝負で、私はスープラの助手席に乗っている安積の気持ちで ドキドキしながら読んでいました。 でも何と言っても、安積や速水達の「職業に命を懸ける姿勢」に感動しました。 「大人は、手取り足取り教える必要は無い。何かを子供に示せばいいのだ。生き る姿勢を見せてやるだけでいい」 なんと素敵な言葉でしょう。 私もそういう大人になりたいです。 いわゆる警察ミステリを得意とする著者の、安積係長率いる“ベイエリア分署シリーズ”の1冊です。普段は準レギュラー的扱いの、交通機動隊の速水氏が主役を張っており、シリーズの中でもやや趣を異にする物語です。 速水氏が主役なだけに、どちらかというと事件の捜査よりもカーチェイス等の要素が強いです。 著者のキャラ造形はいつも独特ですが、今回、何といっても、物語... | ||
チーム・バチスタの栄光海堂尊 ¥ 1,680 通常24時間以内に発送 ★★★★ |
チーム・バチスタの栄光 | |
| 私も医者ですが、話題になっている作品なので一度は読んでおこうと思い、手に取りました。 ……が、白鳥というキャラが全く好きになれなかった! むしろ、彼の言動の一言ひとことにムカついて、彼の登場以降は全く楽しめなかった。 彼の人を小馬鹿にした態度、言動のどこが魅力的なんだろう? 同じようなキャラクターは図書館争シリーズで有名な有川浩さんの作品にも必ず出てくるが、 そちらは不遜な態度を取りながらも、かっこよくて、胸がスカッとする。 それに比べて、白鳥に対しては怒りばかりがこみ上げてきた。 (特に大友さん以降の事情聴取のところ。なんであんなに偉そうなんだ…) また、術中死のことを医師免許を持つ白鳥や桐生が「殺人」「人殺し」という場面があるが、 現役の医師である作者がそういう言い方をするのに幻滅した。 おりしも明後日8月20日に産婦人科医が逮捕された大野事件の判決が出るが、 リスクの高い手術の結果、患者さんが亡くなったことを「殺人」と言われては そもそも医療は成り立たない。医者は神ではないのだ。 それを、同じ医療者側の人間があたかも術中死を「人殺し」と表現するのは非常に不愉快だった... | ||
グロテスク〈上〉 (文春文庫)桐野夏生 ¥ 650 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
グロテスク〈上〉 (文春文... | |
| 一度読むのをやめました。あの傑作「OUT」を超えた、という評価で読み始めたのですが、そのギャップにめげてしまい、お蔵入りにしてしまいました。 ところが某全国紙のインタビューで桐野氏がこの作品について語っておられるのを読み、再度取り出したのですが、軽く通常のピッチで読めず、上下巻にえらく時間がかかりました。 とにかく会話が凄まじい。「柔らかな頬」もそうですが、とことんえぐるように人物の内面へ内面へと入っていき、この物語では、4人の女性たちがすべて自分の中の核心にまで辿りついてしまうのです。その突き進み方が最も激しいのが下巻の和恵の日記です。この部分は凄いですよ。 全体に読み応えはありますが、少々気合いを入れて読むことをお勧めします。読んでいてむかむかしてくるような意地悪な表現が度々ある。 何もそこまで・・・。と言いたくたくなるような悪意。 裕福な人に対する表現は本当にあてはまり、今まで出会った「裕福らしい」人は そうそう、こういう事を平気でする。とうなずき、思い出してはムカムカする。 昨今、格差社会と言われているが見えない格差社会は前からある。 美少女の描写は大抵、読んで綺麗な様子を... | ||
グロテスク〈下〉 (文春文庫)桐野夏生 ¥ 680 通常24時間内に発送 ★★★★ |
グロテスク〈下〉 (文春文... | |
| それぞれが、状況を告白する文章を淡々とつづっているだけなのだが、 まるでホラー映画で人間がドロドロとゾンビ化していくような不気味さがあった。 「他人からどうみられるかに囚われる」ことにこだわりすぎた結果 幸せになれなかった人たち。 「わたし」の語りで始まった物語だが、実は一番奇妙で滑稽だったのは ユリコでも、和恵でもない「わたし」なのではないかと本人は気づくことはあるのだろうか。 「わたし」の悪意は物語がすすむにつれエスカレートし、不快などころか 子気味よささえあった。 本を閉じ、他人からどうみられるかに囚われず生きたいものだと床についた。 夢の中で幼なじみの親にスーパーで偶然合い「今何をしているの?」と聞かれ、 必死に頭の中で「自分は良い仕事をし、努力している」と上手く伝えようと する自分がいた。普段すましている女の友人にこの本を突きつけてやりたいと思う私の中の黒いものが確かに存在します。 それにしても女は、グロイ。 男性はわからないんだろうなぁ東電OL殺人事件をモチーフに書かれた作品であるが、そんなことはすぐに忘れて作者の作った物語に引き込まれてしまう。 「グロテスク」と言う... | ||
幽談 (幽BOOKS)京極夏彦 ¥ 1,449 通常24時間以内に発送 ★★★★ |
幽談 (幽BOOKS) | |
| 京極氏が日常のさりげない"心の揺らぎ"を時の移ろいと共に枯淡と綴った短編集。 冒頭の二作の主人公はかつて所縁があった(かもしれない)場所へ一人旅をする。そこで、死別や離別を含む過去の回想と現在とが入り混じって語られるが、壊れたり死んだりしたのは相手ではなく、主人公自身かもしれないとの印象すら持たせる。過去のある事象との係りで語られるため、現在までに時間の経過があり、過去の事象の記憶や現在の自分の存在感の曖昧性が浮き彫りにされる。「今、こうして生きている自分は何者なのか ?」と言う根源的な恐怖である。「下の人」も、"下の人"はヒロインの別面とも考えられ、やはり人間の存在の揺らぎを感じさせる。「成人」は作者の常態とは真逆の創作過程を踏んだ実験的作品。「逃げよう」も小学生時代の記憶と現在と交錯を狙った作品。「十万年」は作者の怪談観を述べた論文風物語でありながら、シミジミとした哀感を残す秀作。「知らないこと」は兄妹の近所話が続く中、最後に人間の存在性を微塵に砕く本当に怖い話。「こわいもの」は"幽かな霊"と言う本作の題名に係る話で、作者の創作手法が窺えて興味深いと共に、掉尾を飾るに相応しい作... | ||
夏の吐息 (講談社文庫 こ 47-7)小池真理子 ¥ 540 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
夏の吐息 (講談社文庫 こ... | |
| さすがですね。生と死(というか愛と死)についての切り口で、小池真理子さんならでは耽美的かつ退廃的な雰囲気をバックグラウンドにおきながら、クールな表現がひと味違った情熱を感じさせる短編集です。どの物語もエンディングがすばらしく、一編読むごとに余韻に浸り悦に入っていました。大人の恋は、ひっそりして深い。 喜びも切なさも物憂いで、どこか秘めているような艶かしい雰囲気が漂っています。 | ||
文庫版 絡新婦の理 (講談社文庫)京極夏彦 ¥ 1,360 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
文庫版 絡新婦の理 (講談... | |
| 多くの方のご意見どおり、京極道シリーズの最高傑作だと思います。 女性をテーマにして、ここまで書いてくれました。 陳腐な昔ながらの「男は男」みたいな理屈や「女性は素晴らしい」 みたいな理論に偏らない理論を展開しているのは大人の書物として、 読むに値するものと思います。 ただ、個人的には冒頭にラストシーンを持ってきてほしくなかったですが‥まず自分がこの本を買った理由はそのページ数なんですが これは厚いことで有名な京極先生百鬼夜行シリーズで塗仏の宴を2冊と考えれば一番厚い!! しかしそのボリュームとは裏腹に数ある百鬼夜行シリーズの中でもおそらく一番読み易い! 1巻の姑獲鳥の夏から入るよりここから入った方がのめり込めやすいと思います そう言わしめる理由は2つ まず読みやすい文章!! 姑獲鳥の夏や魍魎の匣のようなグロい所とか狂骨の夢や塗仏の宴のような超常現象または鉄鼠の檻のような専門用語などのわかりにくい所などが少なくて一介の中学生である僕でさえ そのボリュームから軽くとは行かないがサクサク読めた そして理由の二つ目は・・・ 良く練り込まれた中身!! まぁ京極先生の作品は全部練りに練り込ま... | ||
文庫版 狂骨の夢 (講談社文庫)京極夏彦 ¥ 1,020 通常24時間以内に発送 ★★★★ |
文庫版 狂骨の夢 (講談社... | |
| 死んで首を落とされたはずの夫が、生き返って家にやってくる。 教会に相談に来た女が仰天するような告白をする。 その告白を聞いた牧師と元精神科医は、それぞれ自分の「トラウマ」と対峙せざるを得なくなり煩悶する。 告白を聞いた元精神科医は、木場刑事と榎木津探偵の幼馴染だった。 たくさんの事件と謎が詰め込まれていて、読んでいてあきさせません。 また、本ならではのトリックがあって最後の事件が収束していく様に 「ああ、そうか」 と膝をたたきました。 これだけ厚いのに混乱しないで面白く読み薦める事が出来るのにも感心しました。 面白かったです。 前作最後の最後でおいしい所を掠め取った伊佐間君が今回は結構登場します。 お馴染みのメンバーが出てくるまでしばらくかかるのと、精神分析に精通していないことで、なかなか読み進めるのに時間がかかりました。また、古事記など日本史がわかったほうがさらに読みやすいかと思います。 前回前々回の事件よりそんなに日の経っていない話ですので、それらを読んでいたら、ますます楽しめる作品ではないでしょうか。 今回はある程度読んだ人なら想像のつく展開かと思います... | ||
黒い家 (角川ホラー文庫)貴志祐介 ¥ 700 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
黒い家 (角川ホラー文庫) | |
| 保険金をめぐる犯罪の話。保険業界の裏側や犯罪心理学について詳細に記述されており、興味深く読めました。また保険金犯罪を通して現代の日本人社会の風潮にも鋭く切り込んでいる点、登場人物の心理描写、心理分析が巧みな点でもなかなか面白い小説です。 ただ、確かに怖い本ではありますが夜寝られなくなるほどのではないので星4つ。面白いんですが、余計な部分も多かった様な気もしますあくまでもエンターテイメントなんでしょうから、だったらもう少し畳み掛けるな感じにして欲しかったなぁちょっと期待しすぎたのかもしれません自分が主人公の立場だったらと考えると恐くて、夜も眠れなくなりそうな話だった。前半は生命保険に難癖をつける顧客とのやりとりが中心に描かれているが、後半は事態が一変し、急にホラー作品らしくなって読み応えがあった。怪物との戦いの場面も臨場感があってよかったが、もう少し恐くてもいいかなと思う。肩透かしをくらったようだった。 他の人も書いているが、人物描写が稚拙。 「黒い家」で、あんなひどい目にあったのにも かかわらず、またのこのこ出かけていくか? すぐに真犯人が判明して文章も中だるみし、 終盤はワクワク... | ||
魍魎の匣 1 (1) (怪COMIC)京極夏彦 ¥ 588 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
魍魎の匣 1 (1) (怪... | |
| 京極夏彦の作品を漫画化したものとしては他に『巷説百物語』、『ルー・ガルー』を知っていますが失礼ながらこの作品ほどの完成度(再現度)はないように感じます。 この作品は、絵の完成度もさることながら、小説独特の心理描写をよく絵に表わしていると思います。(例えば木場刑事の心理状態を表すのに使われた『箱』の描写は巧みでした) 原作ファンにも必見です。 私は両作家さんとも初めましてだったのですが、 ストーリー展開も描写もリアルで、ホラーであの作風の画はほんとに怖いです。 絵柄が受け付けない、と言うのでなければ読んでてのめり込める作品なんでしょうが、 正直私はちょっと苦手です。 でもこの先の展開が気になって、次巻の購入を悩んでいます。 だって、表紙の彼が最後1ページしか出てこない。しかもセリフもない。 とりあえず、しばらく様子をみようと思います。あまりにも素晴らしいコミック化。 作者の愛情と画力と構成力と原作の良質さが融合して生まれた傑作と言っても良いでしょう。 まずキャラクターデザインですが、映画版と違い、どのキャラも原作の描写を余すところなく拾い集めて絵にしたような、まさにイメージ通り... | ||
〔MF文庫 ダ・ヴィンチ〕怪談実話系 書き下ろし怪談文芸競作集 (MF文庫 ダ・ヴィンチ ゆ 1-1)安曇潤平、岩井志麻子、加門七海、木原浩勝、京極夏彦、小池壮彦、立原透耶、中山市朗、平山夢明、福澤徹三 ¥ 580 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
〔MF文庫 ダ・ヴィンチ〕... | |
| 数名の作家によるオムニバス式の怪談。 バラエティーに富んだ内容で大変面白いです。 続きはどうなったの??という話もいくつかあり、後日談のヒントがないか思わずあとがきをチェックしてしまいました。(特に後日談などはありませんでした。) 「実話系」ということで完全な実話なのか、そうではないのか気になるところです。 「で?」という内容もありましたが(なので星4つ)、全体的に読み応えありでお薦めです。 この本は怪談好きにはまさにピッタリで。こういうアンソロジーみたいな物って大体面白い作品は半分か、それ以下ぐらいしかなくて、買って損したな〜と思う事が多いのですが、この本はつまらない作品はほとんどありません(リナリア〜はあまり好きじゃないかな)。タイトル通り、ストレートな直球勝負の怪談がこれでもかってぐらいに味わえます。個人的に怖かったのは「茶飲み話」「成人」「顔なし地蔵」です。これを読んで、やっぱり怪談には理屈とかを求めちゃイケないなと思いました。2〜3年程前から読み出している怪談専門誌「幽」の最新号で知り、面白そうなので買いました。正解でした。名だたる10人の作家の、「実話」を意識した短編集で... | ||
心霊探偵 八雲〈5〉つながる想い神永学 ¥ 1,050 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
心霊探偵 八雲〈5〉つなが... | |
| 今まで読んでませんでしたが、読み出すと止まらない。今回は事件を依頼された八雲が失踪してしまいます。さらに事件を追う後藤刑事も行方不明に。残された晴香と石井刑事は自分達で彼らを探す(=事件を追う)事になります。今までと違った「心霊探偵 八雲」ですが、シリーズ中で謎になっていた事件が少しずつ明かされていく事と、石井の変化(成長)が気になり、一気に読んでしまいました。石井の災難さに笑えました。今までのより本は厚めですが、内容はシリーズの中で1番面白いと思います。八雲シリーズの良い所は、読みやすさ。これから6巻目を読むのですが、期待はもちろんしています。相変わらずのおもしろさでスラスラ読めます。どちらかというと小説初心者にお薦めかなと。心霊なんて書かれると、ちょっと引きますが、グロいものではなく、むしろ死んでもなお、人のつながりを確認できる感じかなと思います。ただ、性犯罪的な内容が含まれる作品なので、そういったものに嫌悪感をもつ私には、ひっかかりを感じてしまいます。おもしろい作品なだけに、自分もその小説の世界に入り込んでしまったからこその、感情移入かもしれませんが。今回は前作とは違い、メイン... | ||
野球の国のアリス (MYSTERY LAND)北村薫 ¥ 2,100 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
野球の国のアリス (MYS... | |
| 野球少女のアリスは鏡の向こうへと迷い込む。そこは何もかもが左右逆の世界。そして中学野球にも少女が参加できる世界だった。彼女の学校は全国一の弱小チーム。アリスの参加で全国一の強豪校との試合に臨むことになるのだが…。 北村薫の新作と聞いただけで迷うことなく手にしましたが、これは小中学生向きに書かれたファンタジー小説でした。すべての漢字にルビが振られ、おそらく小学3年生くらいから十分に楽しめるでしょう。 北村薫はベッキーさんシリーズ『瑠璃の天』で時代を過去に移しかえつつも現代に対する疑問に直球をぶつける取り組みをしていました。 この『野球の国のアリス』は、浮世離れした世界を舞台に、やはり同じく現代社会のうさんくささを斬り出そうとしているようです。 「世の中の仕組みっていうのは、なかなか動かせない。参加を拒否すると、もう社会に対する反逆者扱いです。」(163頁) 「世の中の流れは大きすぎるから、動き出したら一人でどうにかするのは難しい。」(278頁) こうした言葉から浮かび上がるのは、人間が主体的に生きることの大切さと難しさです。傷つくことを恐れるがあまり、他人と意見... | ||